BeatStars vs Airbit徹底比較|料金・手数料・機能・市場規模の違い【2026年版】
ビートを海外向けに販売しようと思ったとき、多くの人が最初に迷うのが「BeatStarsとAirbit、どちらを選べばいいのか?」という点です。どちらも世界的に利用されているビート販売プラットフォームですが、検索すると古い比較記事も多く、料金や手数料の情報が現在の仕様とズレているケースもあります。
そこで2026年7月7日時点のbeatstars.comとairbit.comの公式情報をもとに、料金プラン・手数料・機能(Pro Page/Infinity Store・配信・パブリッシング)・市場規模を並べて比較しました。最後に「どんな人にどちらが向いているのか」という視点で結論をまとめました。
先に結論を言うと、マーケットプレイスの集客力や周辺サービスの豊富さを重視するならBeatStars、自分のサイトへの埋め込みや無料でのスタートを優先するならAirbitがおすすめです。ここから、それぞれの違いを詳しく見ていきます。
1. 2026年時点の両プラットフォームの現在地
BeatStars:世界最大のビートマーケットプレイス
BeatStarsは2008年創業の世界最大級ビート販売プラットフォームです。音楽業界メディアMusic Business Worldwideの報道によると、2025年11月時点でクリエイターへの累計支払額は4億ドル(約600億円規模)を突破しています。規模や影響力を見ると、現在もビート販売市場を代表するサービスのひとつです。
基本的な始め方や画面の使い方については、別記事「BeatStars 始め方完全ガイド」で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
Airbit:BandLab傘下で運営が続く老舗プラットフォーム
Airbit(旧MyFlashStore)は2006年頃から続く老舗プラットフォームで、2023年にBandLab Technologies(音楽制作アプリBandLabの運営元)に買収されました。「Airbitはもう終了したのでは?」という声もありますが、2026年7月時点でもAirbit SG Pte. Ltd.として運営は継続しています。買収後は、マーケットプレイスの販売手数料0%化(2023年9月発表)、BandLabアカウントでのログイン連携、iOS/Androidアプリの提供など、継続的にアップデートされています。
公式サイトによると、Airbitのユーザーは80万人以上、累計200万ビート以上が販売され、プロデューサーの累計収益は5,000万ドル以上とされています(2026年7月7日時点の公式サイト記載)。
2. 料金プラン比較
まず大きく違うのが料金体系です。BeatStarsは有料プランのみ(無料トライアルあり)、Airbitは無料プランありという仕組みになっています。
| BeatStars | Airbit | |
|---|---|---|
| 無料プラン | なし(7日間無料トライアルあり) | あり(Basic。マーケットプレイスへのアップロードは20トラックまで※) |
| 有料プラン | Starter $19.99/年 Growth $79.99/年 Professional $179.88/年 | Platinum $19.99/月 (年払いは$95.88/年=月あたり$7.99) |
| 年間の最低コスト | $19.99(Starter) | $0(Basic)/有料は$95.88(Platinum年払い) |
※Airbit無料プランのアップロード上限「20トラック」は2023年9月の公式発表時点の情報です(最新の上限は要公式確認)。 Airbitの料金ページは動的表示のため、Platinumの価格は公式ヘルプセンター(help.airbit.com)と公式販売ページ(airbit.com/sell-beats)の記載を2026年7月7日に確認したものです。BeatStarsの価格は公式ヘルプより同日取得。セールで変動する場合があります。
注目したいのは、年間コストで比較すると見え方が変わる点です。「有料サービス」という印象があるBeatStarsですが、最安プランのStarterは年額19.99ドル(月あたり約1.7ドル)で、Airbit Platinumの年払い95.88ドルよりかなり安く始められます。一方でAirbitには完全無料のBasicプランがあるため、「まずは費用をかけずに試したい」という場合はAirbitが向いています。
3. 手数料比較:どちらも販売手数料0%、違いは「買い手側」
以前は「Airbitの無料プランは手数料が高い」というイメージを持たれることもありましたが、現在の状況は大きく変わっています。
| BeatStars | Airbit | |
|---|---|---|
| セラー側の販売手数料 | 0%(全プラン) | 0%(無料プラン含む) |
| 買い手側の手数料 | Marketplace経由の購入は小計の12%のサービス手数料(Pro Page・埋め込みプレイヤー経由は対象外) | 0%を公式に明言 |
| 決済手数料 | PayPal / Stripeの手数料が別途 | PayPal / Stripeの手数料が別途 |
整理すると、セラーの取り分はどちらも売上の100%(決済手数料を除く)です。Airbitは2023年9月に「セラーコミッションを40%から0%に引き下げ、買い手側手数料も0%」と発表しており、手数料の分かりやすさでは優位性があります。一方BeatStarsでは、Marketplaceで購入する際に購入者側へ12%のサービス手数料が追加されます(セラーが負担する設定も可能)。
ただし、この12%は「BeatStarsという大規模な集客プラットフォームを利用するためのコスト」と考えることもできます。販売者の売上から直接差し引かれるものではないため、手数料だけでどちらが優れているかを判断する必要はありません。
4. 機能比較:Pro Page/Infinity Store・配信・パブリッシング
自分のショップサイト:Pro Page vs Infinity Store
どちらも「マーケットプレイスとは別に、自分専用の販売ページを持つ」ための機能を用意しています。
- BeatStars「Pro Page」:自分専用のショップサイトを作成できます。Professionalプランでは独自ドメインにも対応しており、埋め込みプレイヤーを使って既存サイトへ設置することも可能です。
- Airbit「Infinity Store」:Platinum会員向けのカスタマイズ性が高いストア機能です。フルサイトとして利用できるほか、独自ドメイン接続(SSL対応)や既存サイトへの埋め込みにも対応しています。ストア経由の販売はコミッション0%であることを公式が明言しています。
埋め込みストアの自由度やカスタマイズ性では、Airbitは以前から高い評価を受けています。「自分のWebサイトを中心に販売したい」という人には相性の良い選択肢です。
ストリーミング配信(ディストリビューション)
BeatStarsにはBeatStars Distributionという配信サービスがあり、SpotifyやApple Musicなど主要なストリーミングサービスへ楽曲を配信できます。ビート販売から楽曲リリースまで同じプラットフォーム内で完結できる点は、大きなメリットです(対応範囲・料金は公式サイトでご確認ください)。
一方で、Airbit自体にはDSP配信機能はありません。配信を行いたい場合は、別の配信サービスを組み合わせて利用する形になります。
YouTube連携(Content ID):2026年時点で提供中なのはAirbit
「自分のビートが使用されたYouTube動画に広告を付けて収益化する」Content ID系サービスについては、両社で対応状況に違いがあります。
- Airbit:YouTube Content IDによる収益化(YouTube Monetization)を現在も提供しています。審査制(公式ガイドでは無料メンバーも申請可、申請にはアカウント内に10ビート以上が必要)で、承認されると広告収益の80%を受け取れます。支払いはPayPal経由の月次払いです。
- BeatStars:Professionalプラン向けに提供されていた「Content ID & More」は、公式ヘルプによると2025年12月8日で新規受付を終了し、2026年1月14日までに登録トラックがYouTube・Meta・TikTokから削除されました。公式は「より強力なContent IDソリューションを検討中」としていますが、2026年7月7日時点で後継サービスは発表されていません。
ビートの二次利用による広告収益を狙う場合、現時点ではAirbitが優位なポイントです。なお、YouTube Content IDに登録できるのは1社のみ(複数社に登録するとYouTube上で競合し収益化できない)とAirbit公式も案内しているため、併用する場合は登録先を1つに決める必要があります。
パブリッシング(著作権管理・印税回収)
ここはBeatStarsが大きくリードしている部分です。BeatStars PublishingはSony Music Publishingと提携した出版管理サービスで、楽曲の著作権登録や世界中の印税(ストリーミング、ラジオ、ライブ演奏など)の回収をサポートしてくれます。取り分はクリエイター80/BeatStars20の分配と公式サイトに記載されています。ビートが有名アーティストに採用された場合、その後に発生する収益まで管理できる仕組みは、AirbitにはないBeatStars独自の強みです。
機能比較まとめ
| 機能 | BeatStars | Airbit |
|---|---|---|
| 自分のショップ | Pro Page(Professionalで独自ドメイン) | Infinity Store(Platinum。独自ドメイン対応) |
| 埋め込みプレイヤー | あり | あり(カスタマイズ性が高い) |
| ストリーミング配信 | BeatStars Distributionあり | なし |
| パブリッシング | BeatStars Publishing(Sony Music Publishing提携) | なし |
| YouTube Content ID | 終了(Content ID & Moreは2026年1月に終了・後継検討中) | あり(審査制・広告収益の80%を受取) |
| サウンドキット販売 | あり(Growth以上で無制限) | あり |
| エコシステム | 配信・出版まで一気通貫 | BandLab(6,000万人超のユーザー基盤)との連携 |
※2026年7月7日時点の両社公式サイト・公式ヘルプの記載に基づく概要です。プラン条件の詳細は公式サイトをご確認ください。
なお、ライセンス(非独占Lease/独占Exclusive)の考え方や契約テンプレートのカスタマイズについては、両プラットフォームで共通する仕組みです。詳しい内容は「BeatStarsライセンス完全ガイド」で解説しています。
5. 市場規模と集客力:数字で見る差
「どちらのマーケットプレイスに登録すれば、自分のビートを見つけてもらいやすいのか」という点では、数字を見ると違いが明確です。
- BeatStars:クリエイターへの累計支払額4億ドル超(2025年11月時点の報道)。登録クリエイターは数百万人規模で、掲載ビート数は1,000万件超とされています。
- Airbit:プロデューサーの累計収益5,000万ドル超、ユーザー80万人以上(2026年7月時点の公式サイト記載)。
累計支払額で比較すると約8倍の差があり、マーケットプレイス内での「発見されやすさ」=訪問者数の規模ではBeatStarsが圧倒しています。ただし、その分BeatStarsは競合するプロデューサーの数も圧倒的に多いということです。どちらを利用する場合でも、YouTubeなど外部から自分のショップへ誘導する仕組みを作ることが、売上につながる重要なポイントになります。
6. 結論:ユースケース別のおすすめ
ここまでの比較を、目的別に整理します。
マーケットプレイスで「見つけてもらって」売りたい → BeatStars
最大の違いは集客力です。Type Beat検索からの流入、累計4億ドル超の取引実績、購入者側での知名度を考えると、初心者が最初の1件を獲得するまでの近道はBeatStarsです。年額19.99ドルのStarterから始められるため、費用面でも始めやすいサービスです。
1円もかけずにまず試したい → Airbit(Basic)
無料プランで販売手数料0%という組み合わせは、2026年時点ではAirbitのみです。「長く続けられるか分からないので、まず無料で試したい」という人にとっては、始めやすい選択肢です。
自分のサイト・ブランドを主戦場にしたい → Airbit(Platinum)またはBeatStars(Professional)
Infinity Storeの高いカスタマイズ性と手数料0%はAirbitの大きな魅力です。すでにWordPressサイトやポートフォリオを持っている人とは特に相性が良いでしょう。BeatStars ProfessionalのPro Page+独自ドメインも、同じように自分のブランドを前面に出した販売ページとして活用できます。
配信・パブリッシングまで一気通貫でやりたい → BeatStars
ビート販売だけではなく、自作曲のストリーミング配信(Distribution)や印税管理(Publishing)まで考えるなら、必要な機能が揃っているBeatStarsが有力です。
迷った場合は、「BeatStarsを中心に始めて、必要になった段階でAirbitを追加する」という流れが失敗しにくいでしょう。どちらを選ぶ場合でも、タイトルやタグなどのメタデータ最適化は重要なので、Beat Lab:Type Beatタイトル&タグ生成やプロデューサータグ付与ツールを活用して制作以外の作業を効率化しましょう。
よくある質問
Q. 無料で始められるのはどちらですか?
A. 2026年7月時点で無料プランがあるのはAirbitです(無料のBasicプラン)。BeatStarsのセラープランは有料のみですが、7日間の無料トライアルがあり、最安のStarterプランは年額19.99ドルと低コストです。最新のプラン内容は各公式サイトをご確認ください。
Q. 販売手数料が安いのはどちらですか?
A. セラー側の販売手数料はどちらも0%で、売上は100%受け取れます(PayPal・Stripeの決済手数料は別途)。ただしBeatStarsのMarketplace経由の購入では購入者側に12%のサービス手数料が加算される一方、Airbitは買い手側の手数料も0%を掲げています。
Q. Airbitは買収されたと聞きましたが、今も使えますか?
A. 現在も利用できます。Airbitは2023年にBandLab Technologiesに買収され、現在はAirbit SG Pte. Ltd.として運営されています。買収後はマーケットプレイスの販売手数料0%化、BandLabアカウント連携、スマホアプリの提供などのアップデートが行われています(2026年7月時点)。
Q. BeatStarsとAirbitは併用できますか?
A. 併用は可能です。ただし、独占(Exclusive)ライセンスで販売したビートを別の場所でも販売し続けるなど、契約違反にならないよう在庫や販売状況の管理が必要です。運用負担も増えるため、初心者はまず1つのプラットフォームに集中し、安定してから併用を検討するのがおすすめです。
まとめ
BeatStarsとAirbitは、どちらも「販売手数料0%」の時代になり、単純な手数料比較だけでは差がつきにくくなりました。選択のポイントは、集客力や配信・パブリッシングなど周辺サービスを重視するならBeatStars、無料プランや埋め込みストアの自由度を重視するならAirbit、という自分の販売戦略との相性です。
本気でビート販売をビジネスとして伸ばしたいなら、市場規模の大きいBeatStarsから始めるのが王道です。具体的な登録手順や初期設定は「BeatStars 始め方完全ガイド」にまとめているので、この記事で方向性が決まった方は次のステップへ進んでください。