Loopcloud vs Splice徹底比較|料金・ポイント制・解約後の違い【2026年】
サンプル素材のサブスクを検討する際、候補として必ず名前が挙がるのが「Loopcloud(ループクラウド)」と「Splice(スプライス)」の2大サービスです。どちらも数百万規模のロイヤリティフリー素材を提供しており、月額制でダウンロードできる点は共通しています。しかし、「ポイント制とクレジット制の仕組み」「付属プラグイン」「解約後に何が残るのか」といった部分には明確な違いがあります。
本記事では、Beat Lab編集部が2026年8月時点の両社公式サイト・公式ヘルプで確認した情報をもとに、料金・素材の探しやすさ・付属ツール・解約後の権利について比較し、それぞれどのような人に向いているのかを整理します。各サービス単体の詳しい使い方については、Splice解説記事とLoopmasters/Loopcloud解説記事も参考にしてください。
両サービスの基本|共通点はロイヤリティフリー素材のサブスク
まず前提として、両サービスとも配信されている素材はロイヤリティフリーです。規約の範囲内であれば、商用楽曲(ビート販売・配信リリース・YouTube収益化など)にも追加使用料なしで利用できます。ただし、「ロイヤリティフリー=著作権フリー」ではない点も共通しています(各サービスの利用規約で許諾範囲を必ず確認してください)。
Loopcloud:Loopmasters系列の「ポイント制」サービス
老舗サンプルパックストアLoopmastersの姉妹サービス。専用デスクトップアプリが特徴で、DAWとテンポ・キーを同期させながら試聴し、パックの中から欲しい1音だけをポイントで購入できます。公式サイトのカタログ表記は「400万〜500万以上のサウンド」(公式ページ内で表記に幅があります)。
Splice:世界最大級の「クレジット制」プラットフォーム
サンプル・プリセットに加えて、SerumなどのプラグインをRent-to-Own(分割買い取り)できる総合プラットフォーム。カタログ規模について公式は「数百万点(Millions)」とのみ公表しています。ブラウザとデスクトップアプリの検索性が高く、コード進行・BPM・キーでの絞り込みに強いのが持ち味です。
料金プラン比較(2026年8月27日時点)
まずはLoopcloudから。3プランとも付属プラグイン(後述)は共通で、違いは毎月のポイント数とクラウドストレージ容量です。
| Loopcloud | Artist | Studio | Professional |
|---|---|---|---|
| 月額 | ¥795($7.99) | ¥1,395($11.99) | ¥2,495($21.99) |
| 毎月のポイント | 100 | 300 | 600 |
| クラウドストレージ | 5GB | 50GB | 250GB |
| 年払い | 2ヶ月分無料($79.99/$119.99/$219.99) | ||
| 無料トライアル | 14日間・100ポイント付き(月額プラン) | ||
※米ドル価格・ポイント数・年払い条件は2026年8月27日にLoopcloud公式プランページで確認。日本円は公式サイトの日本向け表示(2026年8月編集部確認)で、為替や表示条件により変わる場合があります。
続いてSplice。ポイントではなく「クレジット」を消費してダウンロードする方式で、サンプルは1クレジット、MIDIやプリセットは最大3クレジットです。
| Splice | Sounds+ | Creator | Creator+ |
|---|---|---|---|
| 月額 | $12.99 | $19.99 | $39.99 |
| 毎月のクレジット | 100 | 200 | 500 |
| Splice独自ツール (Astra/Beatmaker等) | — | ✓ | ✓ |
| 備考 | 未使用クレジットは加入中は翌月へ自動繰り越し。年払い・時期によるプロモーションあり | ||
※2026年8月27日にSplice公式プランページ・公式ヘルプ(2026年3月更新)で確認。このほかクレジット付与のないINSTRUMENTプランやDAW連携プランも新設されています。日本円決済額は為替により変動します。
入口の安さではLoopcloud Artist(¥795)が最安。一方Spliceは最安のSounds+でも$12.99ですが、Creator以上では独自プラグインが付き、クレジット単価より「エコシステム込み」で考える価格設定です。
最重要の違い①:ポイント制とクレジット制の設計
数字だけ見ると似ていますが、「使い残した分がどうなるか」の設計が異なります。
- Splice(クレジット制):加入中は未使用クレジットが翌月に自動繰り越し。解約すると最終請求期間の終了から28日後に失効します(期間内に再加入すれば復活)。
- Loopcloud(ポイント制):公式は「ポイントは失効しない」と説明しています。ただしポイントを使えるのはサブスクリプションが有効な間のみ。つまり貯めたまま解約しても消えはしませんが、使うには再加入が必要です(この方針は公式の2020年告知に基づくもので、現行ヘルプにも矛盾する記載はありませんでした。最新の扱いは公式FAQをご確認ください)。
「制作しない月は解約して、また戻ってくる」という使い方を想定するなら、ポイントが残り続けるLoopcloudの方が心理的に気楽です。逆に毎月コンスタントに作る人にとっては、繰り越しが効く点で両者に実質的な差はほぼありません。
最重要の違い②:解約後に何が残るか
結論から言うと、どちらもダウンロード(購入)済みの素材は解約後も使えます。この点は両社とも公式に明言しており、「解約すると過去に作った曲が権利切れになる」という心配は不要です。
- Splice:公式ヘルプに「ライブラリに追加したコンテンツのライセンスは永続(yours in perpetuity)」と明記。解約後も取得済みサンプルの再ダウンロードが可能です。
- Loopcloud:公式プランページに「いつでも解約でき、購入したものは永久に保持できる(keep your purchases forever)」と明記されています。
ライセンスの考え方は「ロイヤリティフリー=使用のたびの追加料金が不要」という意味で、著作権そのものが放棄されるわけではありません。実際の許諾範囲は各サービスの利用規約で確認しましょう。
付属プラグインとエコシステムの違い
Loopcloud:全プランで4つの純正プラグインが使える
2026年8月時点の公式プランページでは、Loopcloud Sync/Loopcloud Sounds/Loopcloud DRUM/Loopcloud PLAYの4プラグインがArtistを含む全プランに付属と表記されています。DAW上で素材をテンポ同期試聴できるSyncを軸に、ドラム音源・メロディ音源までひと通り揃う構成です。
Splice:Rent-to-Ownと独自音源が強力
Spliceの独自シンセ「Astra」やBeatmaker、プレミアムプリセットが使えるINSTRUMENTはCreatorプラン以上に付属します。さらに大きいのがRent-to-Own(分割買い取り)。定番シンセSerum 2を月$9.99×25回(総額$249)で使い始め、完済すれば永久ライセンスになるなど、130以上のプラグインが対象です。「素材+プラグイン資産を同時に育てたい」ならSpliceにしかない仕組みです。
総合比較表
| 項目 | Loopcloud | Splice |
|---|---|---|
| 最安プラン | Artist ¥795/月(100pt) | Sounds+ $12.99/月(100cr) |
| 通貨・消費単位 | ポイント制 | クレジット制(サンプル1cr、MIDI/プリセット最大3cr) |
| 未使用分の扱い | 失効しない(使用は加入中のみ) | 加入中は繰り越し、解約後28日で失効 |
| 解約後のDL済み素材 | 利用可(公式明記) | 利用可・再DLも可(公式明記) |
| カタログ規模(公称) | 400万〜500万以上 | 数百万点(具体数は非公表) |
| 付属プラグイン | Sync/Sounds/DRUM/PLAY(全プラン) | Astra/Beatmaker/INSTRUMENT(Creator以上) |
| プラグイン購入支援 | —(姉妹店Loopmasters・Plugin Boutiqueでセール多数) | Rent-to-Own(Serum 2ほか130以上) |
| 無料トライアル | 14日間・100pt付き | 無料アカウント+時期によりプロモあり |
※2026年8月27日時点。両社公式サイト・公式ヘルプの確認情報に基づきます。
結論:タイプ別のおすすめ
- 固定費を最小にしたい/制作ペースにムラがある人 → Loopcloud。月¥795から始められ、ポイントが失効しないため「休んで戻る」運用に向きます。DAW同期試聴も時短効果が大きいです。
- プラグイン資産も同時に育てたい人 → Splice。Rent-to-OwnでSerum 2などを分割取得しながら、素材はクレジットで厳選ダウンロード。Creatorプランなら独自音源も使えます。
- サブスク自体を避けたい人 → 買い切りのLoopmasters。必要なパックだけ都度購入する選択肢もあります(解説記事)。
迷ったら、まずLoopcloudの14日トライアルで「アプリでの素材探し」が自分に合うか確かめ、合わなければSpliceの検索性とRent-to-Ownを試す、という順番が低リスクです。実在曲のサンプリングまで視野に入れるならTracklibという選択肢もあります。
よくある質問
Q1. 解約すると、ダウンロード済みの素材は使えなくなりますか?
A. どちらも使い続けられます。Spliceはライセンスが永続(in perpetuity)であることを、Loopcloudは「購入したものは永久に保持できる」ことを、それぞれ公式に明言しています。ただし未使用のクレジット/ポイントの扱いは異なります。
Q2. Spliceのクレジットと Loopcloudのポイントは何が違いますか?
A. Spliceのクレジットは加入中は翌月へ自動繰り越しされ、解約後は最終請求期間の終了から28日で失効します。Loopcloudのポイントは失効しませんが、使えるのはサブスクリプションが有効な間のみです。
Q3. どちらが安いですか?
A. 入口の月額はLoopcloud Artist(¥795・100ポイント)が最安です。Spliceの最安はSounds+($12.99・100クレジット)。Loopcloudは年払いで2ヶ月分無料になります。付属プラグインやRent-to-Ownまで含めた総合力で判断するのがおすすめです。
Q4. 無料で試せますか?
A. Loopcloudは100ポイント付きの14日間無料トライアルがあります(開始時に$1程度の認証課金がある旨が公式ヘルプに記載)。Spliceは無料アカウントを作成でき、時期により初月割引などのプロモーションが行われています。
まとめ
LoopcloudとSpliceは、どちらも「ロイヤリティフリー素材のサブスク」という同じカテゴリーのサービスですが、Loopcloudは低価格×ポイントが残る安心設計、Spliceはクレジット制×プラグインまで含めたエコシステムという異なる強みを持っています。解約後もダウンロード済み素材を利用できる点は共通しているため、どちらを選んでも「作った曲が無駄になる」ということはありません。まずはトライアルで実際の操作感を確認し、自分の制作ペースや目的に合ったサービスを選ぶとよいでしょう。ダウンロードした素材のBPM・キー確認には、当サイトの無料ツールBPM・キー検出も活用できます。