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808ベース・シンセおすすめ7選|有料・無料プラグイン比較【TR-808の日】

2026年8月5日
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808 DAY — 8月8日はTR-808の日。TR-808風のステップボタンパネル

毎年8月8日はTR-808の日(808 Day)。8/08という日付が、あのリズムマシンの型番と重なるところから始まった、ビートメイカーにとっての小さな記念日です。

おもしろいのは、いまヒップホップやトラップで「808」と言われたとき、キックではなくベースのほうを思い浮かべる人も少なくないことです。TR-808のバスドラムを長く伸ばして鍵盤で弾く、という使い方が広まったからですね。

とはいえ、808のドラムキットは今でも定番です。キックもハットもクラップもカウベルも現役。ベースという顔があとから加わった、と考えるのが実際に近いと思います。

ただ、808をサンプルで済ませていると、どうしても行き詰まる瞬間があります。「この曲にはもう少し短いほうが合う」「もっと歪ませたい」と思ったときに、後から直せない。そこで出てくるのが808を自分で作れるシンセ・プラグインです。

この記事では、有料3本と無料4本を並べて、価格・音の作り方・得意ジャンルを比べていきます。

そもそも808キックと808ベースは何が違う?

先に押さえておくと、この後の話がぐっと分かりやすくなります。音の出どころは同じです。違うのは、ディケイ(減衰の長さ)をどこまで伸ばすか、それだけ。

同じ音源、ディケイの長さだけが違う 808キック ディケイ短め・打楽器として鳴らす すぐ消える 808ベース ディケイ長め・鍵盤で音程を付けて弾く 長く伸びる
短く切ればキック、伸ばして音程を付ければベース。808シンセの多くは、このディケイを自由に伸ばせるように作られている。

もうひとつ、808の音を分解すると「アタックのクリック」+「サイン波に近い低音」のふたつでできています。前に出るか奥に沈むかは、だいたいこのクリックの量で決まります。

アタックのクリック スピーカーで聞こえる部分 + サイン波の低音 体で感じる部分 = 808 サウンド
スマホやノートPCのスピーカーで808が消えて聞こえるのは、低音側ではなくクリック側が足りていないことが多い。

808ベース・シンセ比較表

先に全体像を。方式の欄は音の作り方の違いで、シンセは波形そのものを生成、ロンプラーは収録済みサンプルを鳴らして加工するタイプです。どちらが偉いという話ではなく、いじれる範囲が違います。

プラグイン価格方式特徴得意ジャンル
Roland TR-808
Software Rhythm Composer
シンセ
(回路モデリング)
本家TR-808を公式が再現Hip-Hop / Lo-Fi / Electro
SubLab XLシンセ+サンプラー現代的な808制作に特化Trap / Drill / R&B
808 Studio 2シンセ+サンプラーメロディックな808向けTrap / Bass Music
808 Bass Module 4 Lite無料ロンプラー15プリセットで即戦力Hip-Hop / Trap
Synsonic BD-808無料シンセ
(回路モデリング)
808キック回路を再現Hip-Hop / Techno
808XD無料ロンプラー歪んだ攻撃的な808が得意Trap / Drill
Vital無料ウェーブテーブル
シンセ
汎用シンセだが808も自作可ジャンル問わず

※価格・仕様は2026年8月時点で編集部が各製品ページで確認した情報です。セール価格は時期により変わります。

編集部の見方:まず無料のロンプラーで1曲作ってみるのが遠回りに見えて一番早いです。そのうえで「もっと短くしたい」「もっと歪ませたい」と具体的に不満が出てきたら、そこが有料に移るタイミング。逆に不満が出ないなら、無料のままで十分戦えます。

【有料】本格的に808を作り込める3本

有料のメリットは、音源を重ねられること、そして歪みやフィルターの質が段違いなことです。サンプルでは辿り着けない音を作りたいなら、ここから選びます。

1. Roland / TR-808 Software Rhythm Composer

Roland TR-808 Software Rhythm Composer のプラグイン画面
画像:ローランド株式会社

本家ローランドが、初代TR-808をそのままソフト化したもの。ACB(Analog Circuit Behavior)という技術で、サンプルを鳴らすのではなくアナログ回路の挙動ごと再現しています。だから鳴らすたびに微妙に表情が変わる。

キックのチューニング範囲も実機より広げられていて、音程を付けて808ベースとして弾けます。「まず本物の質感が欲しい」という人には、これ以上の答えがありません。

編集部の見方:通常149ドルと決して安くはないのですが、Roland Cloudでは2026年9月1日まで49ドルのセールが出ています。Plugin Boutiqueでも取り扱いがあるので、買う前に両方の価格を見比べるのがおすすめ。TR-808の日をまたぐこの時期は、いずれにせよ買い時です。ただし用途は「本家の音」に寄っているので、歪ませまくったトラップ808が欲しいならこの後の2本のほうが向いています。
Roland TR-808 Software Rhythm Composer
本家ローランドによる公式ソフト版。ACB技術でアナログ回路の挙動まで再現。
Plugin Boutiqueで見る
※Roland Cloudでは通常$149のところ2026年9月1日まで$49(2026年8月時点)。Plugin Boutiqueでも取り扱いがあり、価格・セール条件は販売店ごとに異なります。購入前に各ストアの最新表示をご確認ください。

2. Future Audio Workshop / SubLab XL

Future Audio Workshop SubLab XL のプラグイン画面
画像:Plugin Boutique
SubLab XL
シンセ+サンプラー+X-Subエンジンの3層で808を作る、現代トラップ向けの定番。
Plugin Boutiqueで見る
※2026年8月時点で$39(通常$80/8月31日まで)。評価4.6(802件)。

いま「トラップの808シンセを1本だけ選ぶなら」で名前が挙がりやすいのがこれです。シンセエンジン、サンプラー、そして独自のX-Subエンジンを重ねて音を作ります。

強いのは低音を思いきり歪ませても芯が残ること。ディストーションは6種類あり、波形を折りたたむウェーブシェイパーやビットクラッシャーも並んでいて、最大4つまで自由に並べ替えられます。トラップで必須のグライド(ポルタメント)もすぐ設定できます。

収録サンプルにはTR-808実機のほか、TR-707やJomox MBase 11、Dave Smith Tempestといった実機から録った音が300以上入っています。

編集部の見方:プリセットの当たり率が高く、開いて5分で「使える808」に辿り着けるのが最大の価値です。一方でCPU負荷はやや重め。古めのノートPCで大量に立ち上げると引っかかることがあるので、書き出して固める運用と組み合わせるのが現実的です。

3. Initial Audio / 808 Studio 2

Initial Audio 808 Studio 2 のプラグイン画面
画像:Initial Audio

808を「メロディを弾く楽器」として扱うために作られたシンセです。3基のオシレーターとサンプラー、専用のサブオシレーターを持っていて、複数の波形を混ぜて自分だけの808を組み立てられます。

おもしろいのは内蔵シーケンサー。ピッチが動く808フレーズを、プラグインの中だけで組めます。エンベロープやLFOをドラッグ&ドロップでほぼ全てのつまみに割り当てられるので、動きのあるベースラインを作りたい人には効きます。プリセットは80種類。

編集部の見方:SubLab XLと役割が近いので、両方買う必要はまずありません。「速く決めたい」ならSubLab XL、「作り込みたい」なら808 Studio 2、という選び方でだいたい合っています。買い切りでサブスクではない点も、長く使うなら効いてきます。
808 Studio 2
3オシレーター+サンプラー+内蔵シーケンサー。動きのある808フレーズを組める。
Plugin Boutiqueで見る
※価格は変動します。最新の内容は商品ページでご確認ください。

【無料】予算ゼロで始める808プラグイン4本

無料でも、プリセットを鳴らすだけで終わらせずに音を作り替えられるものがあります。ただし前述のとおり、無料はロンプラー(サンプル再生型)が中心です。波形そのものから作りたい場合は、この中ではBD-808とVitalが該当します。

1. 808 Bass Module 4 Lite無料

Electronik Sound Lab 808 Bass Module 4 Lite のプラグイン画面
画像:Plugin Boutique
808 Bass Module 4 Lite
Electronik Sound Lab の無料版。15のレイヤー済みプリセットをそのまま鳴らせる。
無料でダウンロード
※Plugin Boutiqueの無料アカウントでダウンロードできます。評価4.4(162件)。

無料の808でまず名前が挙がる定番。カットオフ、ADSR、LFO、グライドタイム、ディストーションと、必要なつまみは一通り揃っています。

グライドの掛かり方が自然なので、音程が滑らかに移動するトラップの808が驚くほど簡単に作れます。プリセットはすでにレイヤー処理されていて、鳴らした瞬間から曲に馴染む音が出てくるのも大きい。

編集部の見方:ロンプラーなので波形そのものは作れませんが、正直これで足りてしまう場面がかなりあります。迷ったらまずこれ。ここで物足りなさを感じたときに、初めて有料を検討すればいい、という位置づけです。

2. Synsonic Instruments / BD-808無料

Synsonic Instruments BD-808 のプラグイン画面
画像:Plugin Boutique
Synsonic BD-808
TR-808のバスドラム回路を解析して再現した、無料のキック専用シンセ。
無料でダウンロード
※評価4.3(309件)。開発元の公式サイトからも入手できます。

この中で唯一、無料かつ回路の解析にもとづいて波形を生成するタイプです。サンプルを加工しているのではないので、音がどこまでも素直で、下地作りに向いています。

つまみは実機と同じAccent/Level/Decay/Toneに加えて、Tune・Fine・LongDecay、そしてMIDIノートに音程を追従させる設定まで用意されています。つまりMIDIで弾けば、そのままベースシンセとして使えます。

編集部の見方:加えて、Synsonic Instrumentsは2026年1月に有料プラグインを含めて無償化しています。上位版のBD-808 Proも公式サイトから無料で入手でき、こちらはさらに追い込んだ音作りができます。無料枠でここまで出せるのは、正直かなり得です。

3. 808XD無料

Audiolatry 808XD のプラグイン画面
画像:Audiolatry

Audiolatryが配布している無料プラグイン。31種類のプリセットに、ディストーション、キャビネットのシミュレーション、フィルター、グライドが載っています。

キャラクターがはっきりしていて、最初から荒く歪んだ808が出てくるのが特徴。DrillやTrapで「もっと汚したい」というときに、EQや歪みを足す手間を省いてくれます。

808XD(Audiolatry)
歪み・キャビネット・フィルター搭載の無料808。攻撃的なキャラクターが持ち味。
配布ページを見る
※Windows / macOS、VST・VST3・AU対応。

4. Vital無料

Vital(Matt Tytel)のロゴ
画像:Vital(Matt Tytel)

808専用ではありませんが、あえて入れておきます。無料で使えるウェーブテーブルシンセの中では頭ひとつ抜けていて、サイン波にディケイを与えて歪ませるという808の基本さえ分かっていれば、自分で一から808を組めます。

「808って結局どういう音の積み方なんだ」を理解したい人には、専用プラグインより勉強になります。しかも808以外にも使い回せるので、1本入れておいて損がありません。

① サイン波を出す オシレーターを1つ、サイン波に ② ディケイを伸ばす アンプエンベロープを長めに ③ 歪ませる ディストーションで前に出す
Vitalで808を組む手順。この3つが分かれば、専用プラグインの各つまみが何をしているかも見えてくる。
Vital
無料のウェーブテーブルシンセ。808を一から自作でき、他の音作りにも使える。
公式サイトを見る
※無料版のほか有料グレードもあります。無料版だけでも808制作には十分です。
編集部の見方:元のドラフトでは「808 Studioの旧フリー版」を候補に入れていましたが、公式に配布されている無料版は確認できませんでした(あるのは体験版のみ)。素性のはっきりしない配布サイトを案内するわけにはいかないので、代わりに開発元が正規に無料配布しているVitalを入れています。

結局どれを選べばいい?

808はジャンルによって求められる質感がかなり違うので、「これが正解」という1本はありません。それでも目的別に絞るなら、こうなります。

ひとつだけ付け加えると、808が曲の中で埋もれる原因は、プラグインの性能ではなくアタックのクリックが足りないことが大半です。プラグインを買い替える前に、キックとの重なりを一度見直してみてください。それだけで解決することもあります。

8月8日前後はプラグインメーカーのセールが重なりやすい時期でもあります。狙っているものがあるなら、今週のセール情報もあわせてどうぞ。

よくある質問

Q. 808ベースはサンプルではなくシンセで作ったほうがいいですか?

A. どちらでも作れます。ただシンセなら、音程・ディケイ・歪みを後から自由に変えられます。サンプルは一発で決まる代わりに、キーを変えると音の質感まで変わってしまったり、曲に合わせて長さを詰めにくかったりします。ミックスの途中で「もう少し短く」と思うことが多い人ほど、シンセのほうが速く終わります。

Q. 無料の808プラグインでも曲は作れますか?

A. 作れます。808 Bass Module 4 LiteやBD-808のように、ADSR・グライド・ディストーションといった基本的な音作りができるものがあります。ただし無料はロンプラーが多く、波形そのものを作り込めるタイプは限られます。まず無料で音を出して、物足りなくなってから有料に移るのが無駄がありません。

Q. 808キックと808ベースは何が違いますか?

A. 出どころは同じで、扱い方が違います。TR-808のバスドラムはディケイを長くすると、音程感のあるサイン波として伸びます。これを鍵盤で弾いてベースラインにしたものが808ベースです。短く切ればキック、伸ばして音程を付ければベース、という関係です。

Q. 808プラグインで作った音は商用利用できますか?

A. ここで紹介したプラグインは、いずれも自分で作った音を楽曲に使って販売・配信できます。内蔵サンプルやプリセットもロイヤリティフリーで提供されているのが一般的です。ただし条項は製品ごとに違うので、ビート販売など再配布に近い使い方をする場合は各製品の規約を確認してください。

Q. TR-808の日はいつですか?

A. 毎年8月8日です。8/08という日付が型番と重なることから、808 Dayとして海外のビートメイカーやメーカーの間に定着しました。この時期はセールが重なることも多いので、808関連を買うタイミングとしても狙い目です。

本記事はアフィリエイト広告を含みます。記載内容は2026年8月時点に編集部が各製品の公式サイト・販売ページで確認した情報です。価格・セール条件・仕様は変更される場合があるため、購入前に必ず最新の情報をご確認ください。TR-808はローランド株式会社の登録商標です。本記事はローランド社および各プラグインメーカーとは無関係の第三者による紹介記事です。